パンプカのソウギョ釣り
2017年8月24日に12Lbラインで釣った24.15Kg
【ソウギョのプロフィール】
中国原産の淡水魚。日本では水草を食害する事で知られており、環境省により要注意外来生物に指定されている。しかしながら埼玉県では水草の繁殖による水の流れ妨害対策として全長60p以上のソウギョは5月20日から7月19日までを禁漁として保護している。また18p以下の幼魚を採補することも禁止されている。
植物プランクトン食のハクレン、動物プランクトン食のコクレン、淡水生巻貝類などを食べるベントス食のアオウオ、それに純草食性のソウギョは「中国四大家魚」と称される。
長大な大河やそこに繋がる湖沼等に棲息し、そのような環境に適応した生態を持つ。例えばソウギョは浮遊性の卵を産み、その卵が孵化するまでに時間がかかるので、流程が短い河川や急峻な河川では卵は孵化する前に海に下ってしまうので孵化しない。よって、比較的流れの穏やかで長大な河川が生息地である。
大陸では体長2mに達する大型魚だが、日本では体長1.4mくらいまでである。体は一様に緑灰色で、腹面は黄白色をしており、特に目立つ模様はない。コイに似ているが、コイの背びれは前後に細長いのに対し、ソウギョの背びれは小さくて丸っこい。
体長13cmくらいまでの間は雑食性だが、それを過ぎると純草食性となる。口に歯はないが、喉に丈夫な咽頭歯をもち、これで植物を刈り取って摂食する。
初夏、水温が18℃を越える頃に産卵期に入り、成魚は大河に集まって上流に向けて遡上
寿命は一般的に7年〜10年と言われているが、条件が揃えば20年以上生きた例もある。
日本には1878年(明治11)以降に他の四大家魚とともに蛋白源として各地の川や湖沼に放流された。利根川水系への移植は、食糧難の解決のため1943年(昭和18年)と1945年(昭和20年)の2回で併せて2万3千尾、全国へは370万尾が放流された。
【習性】
とにかく警戒心が強い。
岸から生えた葦の葉先が水面に垂れた物が彼らの主食であることと、身を隠すことができる安息の場となるため、岸辺の浅場を棲家としていることが多い。
岸辺の葦の葉の先が何ヶ所も切れていたらソウギョが居る可能性が高い。
【タックル】
・竿
SHIMANOのBULL'S EYE SP 遠投 PKブルズアイ スペシャル 遠投 PK(スピニング仕様)をメインに使っています。基本的に葦が岸辺に生えている場所で釣ることが多く、一旦掛かったら川にある障害物(杭など)を避けるために走り回らなくてはならないので岸辺の葦を避けられるだけの長さがあれば何でもいいと思います。岸辺に葦がないような開けた場所であれば、岸辺を釣りますから長さも必要ではないのでルアーの竿でも釣り方を工夫すれば何も問題はありません。何の釣りでもそうですが、竿はそれほど重要な道具とは思えません。僕は障害物を避けるための道具として認識しています。
柔な竿でも硬な竿でも、極端でなければドラグ調整でなんとでもなります。ですから竿が釣果に直接的に影響を及ぼす事はなく、好みのデザインや使い勝手のいい竿、はたまたお手持ちの竿で使えそうな物があればそれで充分だと思います。
・リール
こちらはとても重要なパーツです。お財布が許す範囲で、できるだけ高ドラグ性能な物を用意してください。僕はスピニングリールはSHIMANOの13ステラのSW4000を主に使っていますがPENNの8500ssも使う事もあります。同軸にはDUEL
12 Speedyを使っています。使い分けはそれぞれのドラグ性能をふまえて糸の太さで分けてます。また、糸にナイロンを使うかPEを使うかでも分けてます。太さでの分け方としては、概ね2〜8LbはDUEL、8〜20Lbがステラ、20〜50LbがPENNとつかいわけています。僕の場合、細糸を使うことが多いので尚更なのですが、ただ釣れればいいと言うのであれば強い道糸を使えばいいので安物のリールでもOKです。ただ手持ちでの使用ですので、長時間釣るのであれば軽量な物がオススメです。また糸巻きスピードもできるだけ高速なものがいいです。ギヤ比が低いとソウギョの全速力に付いていけないかもしれません。それほど頻繁に掛かる魚ではないので、糸巻きスピードがソウギョのスピード以下だとバラしてしまうかもしれません。折角掛かったソウギョを確実に仕留めるためにはどうしてもある程度いい物が必要になります。
※ 後述する『アワセとファイト』を参照
・道糸
できたらPEがお勧めです。糸を長く出して釣るので、PEは伸びが少ないので切れやすい糸ですが、一番の目的は糸自体の重さがあると途中が沈んでそれで障害物に根掛かりしてしまったりするからです。PEであればその比重はまず1.0以下でしょうからそのようなトラブルが減ります。糸フケが多い釣りなので伸びがあるとかえってそれが原因で鈎までテンションが掛からずにフックアップしないなんてこともあります。そんなにスピードがあるわけでもなく、意外とすぐにへばってしまう魚ですからPEだったら1号もあれば充分だと思います。
・先糸
基本的に様々な障害物がある場所で釣るので、それらに引っ掛かってしまったりして傷が付くのが鈎から1mの範囲です。よって、この部分は糸を強くしておく事をお勧めします。これが先糸です。
僕は細い糸を使うことが多いので先糸を使いますが、道糸が太ければ使う必要はないです。4〜5号くらいのナイロン糸を1mほど付けます。
・ハリス
僕はナイロンの3号〜5号を使っています。長さは30〜50pにしています。長くすると根掛かりが多発して釣りになりません。最初は3号ではじめたのですが、細くした方が喰いが良いと聞いて、一時2.5号に落としてみました。死に餌の場合はハリスを細くすると効果的なことが多いですが、結果的に見てソウギョはあまり関係はないようです。今使っている2.5号を使い終えたらまた5号に戻すつもりです。喰いが変わらなければハリスは太い方が絶対に有利ですから。
・鈎
アジ鈎の13号を使っています。鈎の形は何でも良いと思いますが、僕はアジ鈎が掛かりが良くてバレが少ないので気に入っています。
僕が釣っているエリアでは、餌(パン)が沈むと鯉が掛かってしまうことが多く、鯉が掛かると場荒れを起こします。するとソウギョは緊張してしばらく口を使わなくなってしまいます。よって、鯉をなるべく掛けないようにできるだけパンを水面に浮かせておきたいので(勿論浮いてても鯉は来てしまう事がありますが、確立が減ります)鈎は軽くて丈夫なものなら何でも良いと思います。
冬はソウギョも水面に出て来ませんから仕方なく餌を沈めて釣ることもあるのですが、掛かってもほとんどが鯉でソウギョは希です。でも、喰って来ないわけではありませんので、鯉が釣れてしまったらすぐに場所移動するようにしています。
・ウキ
中通し系の大型ウキを使います。
できるだけ小型の方が良いと思いますが、遠くまで(時には100m以上)仕掛けを流すので小さいと見えなくなってしまいます。よって使うウキは視認性を重視し、100mくらい先でも見える最小のウキが良いと思います。
ただ、僕の場合細い道糸を使うことが多いのでしょっちゅう仕掛けを切られてしまいます。仕掛けを失って一番財布にきついのがウキです。そこでウキ代わりに風船を使っています。20〜22p(8〜9インチ)位を使うことが多いです。これを中途半端に膨らませて切り込みを入れたサルカン(次項)に直接通して使います。投げたい時には中にナマリを入れます。僕の場合は1.5から2.0号のナツメ型のナマリを風船に入れて使っています。
・サルカン
普通に釣るのであればただのクレンサルカンでOKです。サルカンがないと糸拠れがひどくなるので、仕掛けに必ず入れたほうがいいです。大きさは糸より強ければ問題はありません。
僕の場合はサルカンに風船を直付けする関係上、クレン親子サルカンの3×3号を使っています。
コスパ最高だと思います。
ヒラメ釣りでも大活躍してます。
ちょっと大きめですので4×4号でも良いと思います。ただ少し大きい方が風船を付けやすいのでこの大きさにしています。
クレン親子サルカンの子の方の輪にニッパで切れ目を入れて
ただ子の方に切れ目を入れます。
この切れ目に風船の足の巻いてある所を二回通します。
そこに風船の足の先端の丸まった部分にを二度刺しにします。まずサルカンを風船の足の先端の丸まった部分外側から刺します。
その後反対側の同様に丸まった部分の内側から刺します。
これで普通は外れる事はないと思います(時々外れます)。
【仕掛けの完成】
上記の物を下の写真のように接続していきます。
見え辛くてすみません。バックが良くないですネ。
必要ならば道糸の先に先糸を付け、このクレン三叉サルカンに接続します。
【餌(食パン)について】
パンプカですから餌には食パンを使います。僕が主に使うのはヤマザキのRoyal
Bread 6枚スライスです。
別にパンの銘柄はどれでも良いと思います。僕がこの食パンを好むのは僕の家の近くで手に入れやすいことと、柔らかさが長持ちするので餌持ちがいいのが好きでお勧めです。餌に使う時は外に放置しますので(コンビニ袋で持って歩く)他の物はすぐにパサパサになって折るたり割れたりしてしまい使い辛いです。勿論この食パンも長い間放置すればそうなりますが、3枚3枚に分けて使う(片方はしっかりしばって密閉して置いておく)ようにすると大丈夫です。いずれにしてもこの餌の付け方はとても重要なので詳しく書きます。何が重要かと言いますと、とにかく浮かせることを考える必要があるのです。餌のパンが沈むと外道が掛かる可能性が高くなり、外道が掛かるとソウギョは緊張して口を使う可能性がかなり低くなってしまうからです。よってここは下らないですが実際の写真を使って説明します。
鈎への付け方は・・・まずは食パンを一枚取り出し、繊維の方向を確認します。赤線がその方向です。
これに沿ってまずは二等分します。アバウトでいいです。
これをまた二等分します。これもアバウトでいいです。要は一枚の1/4です。
この耳を外して、耳も二つに割るのですが、厚みのある方に角を残します。
耳は餌に使う事もありますので捨てないでとって置きます。耳以外の柔らかい所は先の繊維の向きを考えて繊維の端の片方を指で押し潰します。
分かり辛いですが左側を押し潰してあります。
押し潰した部分を二つ折りにします(赤輪の部分)。
それを縦に三つ折りにして先に潰した所を再びその上から押し潰します。
左側を押し潰してあります。
この時注意しなくてはならないのは、押し潰す部分を出来るだけ小さくすることです。押し潰す量が多いと餌が沈みやすくなって鯉が掛かってしまいます。なるべく鯉を掛けない事がソウギョに出会う確立を上げますので、ここは重要です。
そして潰して硬くなった部分に鈎を刺します。
普段はこれでいいのですが、喰いが浅いと感じたら、そのまま鈎を一度刺し抜き、もう一度鈎を刺して・・・要は縫い刺しにします。いずれにしても潰す量は最小限にして餌付けをしないとすぐに外道の餌食となってしまいます。
耳の方は直角部分が付いた方は、まず折れた『く』の字部分の短い方の真ん中に鈎を刺します。
て長い方の耳側に抜き、もう一度刺します。
一の字の方は冬場に有効です。
まず、どちらかの一端を指で潰します。
潰した所の白い方から茶色い方(耳側)に抜きます。
そのまま刺し抜いて、潰してない方をもう一度刺して終了です。
これで釣りの準備は終了です。
さていよいよ釣り方です。
【釣り方】
・ポイント
ソウギョは比較的岸辺に居る事が多いです。それは彼らが主食にしているのは岸辺に生えた葦の葉だからです。ただ、草刈りをしたりした後には葦が流れて来ますし、農作物のキュウリなども農家の人が捨てると流れて来たそんな物も食べているので中心に居ることもあります。そのような魚は流れが絞れた後の適流のところに居る事が多いです。要は渓流釣りと同じです。また、流れて来た立杭に付いたゴミ(?)なども食べてますのでその辺りにも付いています。彼らはその巨体を維持するために相当量の餌が必要ですから。朝から晩まで、そして岸から岸までの広範囲で餌を探し続けているようです。ですが、やはり圧倒的にソウギョが濃いのは岸辺です。僕が釣っている場所は岸から概ね1mくらいに居ることが多いです。
基本的にそれほど数が居る魚ではありませんから、場所を探すのがまず大変です。ですからみんな場所を大切にしています。下流には小型の個体が沢山居るようなところもあるようですが、折角ソウギョを狙うのであれば大きいのを釣りたいものです。既知の釣り場でない場合は、まず岸辺の葦の水面付近をみて下さい。うな垂れた葦が水面に付いていても何も異常がなければソウギョは居ません。ソウギョは大食漢ですから、もし居ればそこの葦の葉の先はみんな切られたように食い千切られているはずです。こうして見つけてしまったほうがソウギョの姿を探すより手っ取り早いです。もっと手っ取り早いのはポイントを知っている人に聞いてしまう事です。ただ、淡水の釣りは場所探しも釣技です。船釣りのように船頭さんが魚探を使って魚を見つけて「ハイ!どうぞ。」という釣りではありません。まずは魚の習性を熟知し、それを元に場所を探し、そして釣ってみて。その繰り返しが経験となり、その経験の積み重ねによってまた新たな場所を探して釣っていくというのが、淡水の釣りの一つの楽しみでもあります。要は理屈ではなく、その人が重ねた経験が武器になってる部分が大きいのが特徴です。ですから同じソウギョを狙っても、その狙い方はその人によって違いがあるのがまた面白いところがこの釣りの特徴でもあります。そしてそのどれもが正解です。要は“こうすれば絶対”ってことがない釣りなのです。ならば何してもいいかというと、それでも釣れない事はないかもしれませんが確率は随分低くなってしまいます。ですから、この釣りは経験者であればあるほど釣り方や釣り場を公表したがらないものです。もし本当のことを教えてくれる人がおられましたら是非教えてもらっておいた方がいいです。でも中には“そんな面倒臭いことはしたくない。何でもいいから釣れればいい。”と言う人が居る事も確かです。そんな人はこの釣りには似合わない人ですから船頭さんが案内してくれる海釣りに変更した方がいいと思います。そういう人はとかく得るものだけ得たらすぐに去っていく人です。僕も何人かを案内してますが、しっかり人選しています。その人選法は、そういう苦労があって今の僕があることを理解できる能力を持った人たちだけです。
・餌の流し方
先にも書きましたが、ソウギョはとても警戒心が強いです。ヤマメなどの渓魚も警戒心が強いと言われていますが、その比ではありません。充分に注意を払いながら抜き足差し足でポイントに近付いていきます。そして竿先が岸から1mくらい出るくらいになったら竿を出してそのまま餌をそうっと落として、そのまま流れに任せて糸を出して自然に流れるようにします。流れ方が不自然だとよほど空腹なソウギョでないと口を使ってくれません。竿の操作や道糸が流れを孕んでしまったりしてウキが引かれて波が出るようではまず食って来ないと思います。
川の中心部を釣る時は問題ないですが、岸辺を流すとすぐに岸辺に生えた葦が邪魔してウキが見えなくなってしまうので、釣り座を慎重に検討してから釣り始めてください。そして流し終えて仕掛けを回収するとき、ソウギョにしてみれば仕掛けが上流に(つまりは不自然に)動くわけですからそこにソウギョがいると緊張してしまって口を使わなくなります。ですから仕掛けを上がる時はゆっくりゆっくり、丁度鯉がゆっくり泳ぐ位の速さかそれ以下で回収するようにします。そして回収を終えた後も、すぐに仕掛けを入れ直すのではなく、ちょっと間を置いてから二投目に取り掛かることをお勧めします。ポイントを沢山知っているのでしたら、岸辺を釣って、中心を釣ったらもうその場を去って次のポイントに移っちゃった方が手っ取り早いです。もっとも注意しなくてはいけない事があります。それは出来るだけ他の魚(外道)を掛けない事です。僕が釣っている場所は鯉がとても多く、餌のパンが水を吸って沈むと鯉の確立がグッと上がってしまいます。するとバシャバシャやってしまうのでソウギョが緊張して食わなくなってしまいます。僕が釣っているところの外道としては、鯉をはじめナマズ、アメリカナマズ(チャネルキャットフィッシュ)、ニゴイ、鮒(オオキンブナ)などです。いずれにしてもパンが沈んだ時に確立が上がるので出来るだけパンは浮かせることを考えながら釣ることをお勧めします。
・魚信
誰でもすぐに判ります。要はパンは浮いているのですからフライフィッシングでいうところのドライフライのナチュラルドリフトです。餌のパンが流れて行くと、パンやウキをめがけて三角波が近寄ってきます。ソウギョは魚体が大きいので泳いで来るとどうしても水面のその波が出てしまうのです。その三角波がウキに近付いてくる時の心の高揚といったらありません。その得後、頭だけポコッと出す事もあれば、バシャッ!とスプラッシュで喰って来ることもあります。凄い時はヘッド&テールで出た事もあります。一発で喰う事もありますが、意外と多いのは餌の周囲に付いて一緒に流れるようにして、多分餌かどうか?を確認しているのだと思います。それからガバッ!と来る事が多いです。
・合わせとファイト(やり取り)
僕の場合、基本的にアワセはしません。特に細糸を使っている時、アワセは糸へのダメージにしかなりません。しかもソウギョの口はとても硬いです。ほとんどの場合、鈎が顎の骨を突き抜く事はないと思って良いと思います。要は顎の骨を覆っている薄皮に鈎先が掛かっているだけだと考えて良いと思います。実際、取り込みでタモに入れるとほとんどの場合鈎は外れています。でもそれほどバラシは少ないです。それは薄皮と言っても魚体が大きいですから薄皮も厚みがありますし(ちょっと表現がおかしいですネ)、竿でテンションさえ抜かなければ鈎が外れる事はありません。それほどスピードがある魚ではないので、落ち着いてわずかでもいいですからテンションを掛け続けてさえいればバレません。
よって、僕は魚信があったらスピニングリールを使っている時ならベールを上げるだけ。同軸を使っているときならドラグレバーを適正まで上げるだけです(僕の場合同軸リールはレバードラグのリールしか使いません)。
ファイト(やり取り)で注意する事は、とにかく障害物に注意することです。これはどの淡水魚にも言える事なのですが、大物になればなるほど狡猾です。というより狡猾だから大きくなれたわけです。そして相手が狡猾だからこそ釣れた時の喜びも大きいのです。彼らは鈎掛かりすると障害物に向かう事が多いです。また、そうでなくとも細糸で釣る時などは強いテンションを掛けられませんので取り込むまでに時間が掛かります。時間が掛かるということはその分沢山の距離を泳がせるわけですから途中に障害物が現われる事も多いです。障害物に掛けないようにするにはどうしたらいいのか?はたまた障害物の方に向かわせないようにするにはどうしたらいいのか?僕にはさっぱりわかりません。まだ若造の僕ですから掛かってしまったら慌てふためいてただソウギョに動きに合わせて右往左往しているだけです。障害物に向かうかどうかは運任せです。しかし、上手な人は本当にサクサクと釣ってしまいます。先日(2017年9月7日)、奥山文弥という人が釣ったのですが、まるで犬を手なずけてでもいるようにあっという間にランディング態勢にまで連れて来てしまいました。タモ役の僕はまだまだと思っていたので慌ててしまったくらいです。本人は『ソウギョがたまたまこちらに向かって泳いできたからですョ』って言っていましたが、そうする事が技術なのです。彼は自分の技術の高さにまだ気が付いていないようです(失礼)。僕がいいファイトに持ち込む条件は、岸辺で掛けることです。岸すれすれで掛けたソウギョは必ず沖に向かって泳ぎ出すのでその後が楽なのです。そういう面からしても岸辺で掛けたいと思っております。
・ランディング(タモ入れ、取り込み)
一番気を使うところが取り込みです。特に細糸の時のこれは繊細です。誰か他の人が居ればその人にタモを頼むのが大正解です。僕の場合は何故か最期までを一人でやって満足するものですからランディングも自分でやりたいのです。このこだわりがこの瞬間を難しくしています。2Lbではまだ一匹も捕れていないのですが、最初の頃はやり取りがヘタで切られてましたが、だんだんと慣れてくると障害物が問題になって、、、場所を選んで釣り出して、後半の10匹くらいはみんなこのランディングで失敗しています。あまりに失敗続きなので諦めて太い糸に変更し、またソウギョの動きを研究してました。何種類かのランディング法を考え出しましたので、これから6Lbをやりながら試してみて、上手く行くようなら次に2Lbに移行しようと思っています。
※2019年4月4日に2Lbでやっと捕ることができました。12.05kgでした。
大きくはないのですが2Lb(ナイロンの0.5号相当)で捕れました。
やはり独りでの取り込みが問題で、ちょっとスペシャルテクニックを使いました。2Lbでソウギョを狙い出して3年目、あまりにもやられ続けていた僕に同情して、僕の師であるさいたま市のT先生から様々なアドバイスをいただいたり、知り合いの奥山文弥氏からは2Lbの糸をいただいたり・・・と、様々な人たちの応援を頂きました。そしてやっと捕れたので、ある意味世界記録より喜びが大きかったです。しかも、糸は奥山氏からいただいたものでしたので感動は数倍に増幅されました。これは現在(2019年7月現在)の日本記録(2Lbラインクラス)になっております。
・写真撮影
食べたら美味しいと聞いているソウギョですが、基本的にそれほどの個体数が居ないのですからリリースを心掛けたいものです。でも、次から次に釣れる魚ではないので写真くらいは残したいものです。その場合、ただ転がして撮影してもいいのですが、自分で釣ったという証拠を残したいですから画面に一緒に写りたいものです。となると抱っこが一番いいのですが、この魚、ソウギョ(草魚)ってだけあって臭魚です。抱っこしたら服が臭くて仕方ありません。よって、できましたら合羽を着てから撮影する事をお勧めします。僕の場合は釣り場が家に近いので、捨ててもいい服を着て釣りして釣れたらそのまま撮っちゃいますが、遠くからいらして服が臭うと帰りの車中が辛そうですから。