PEライン仕掛けの薦め

 僕のタナゴ釣りの仕掛けはほとんどPEラインを使っています。この糸を使い出した理由は、昔買った糸(4Lb)が沢山余っていたので使ってみただけです。でも使い出したらこれが案外これがイケてたりします。何よりも強いし、糸が伸びないので魚を掛けた時の手に来る感じがすこぶる良いのです。お師匠さんは『魚信があってあわせるときのタイムラグがない』と絶賛。タイムラグは僕にはあまり感じられないのですが、あれだけの凄腕となるとそういうことまで感じられるのかもしれません。もう一つ良いのは糸が痛んでくると繊維がボソボソにほずれてくるので目で見て分かることです。
 こんな良いラインがあるのですが、使っている人は案外と少ないです。これはシモリウキ(糸ウキ)が付け辛いことや、糸が滑るので結び辛いこと、それと糸に腰がなくてフニャフニャしているので釣っている時に仕掛けが絡みやすいという欠点があるからだろうと思います。でも、この欠点をもってしてもPEラインはもって余る魅力がありますので、しかもこの3点を克服してしまえばとても良い仕掛けになるわけです。よって、ここでは以上3点の欠点をどうするか?について書きます。
 まず仕掛けが絡みやすいということですが、これは確かにそうなのですが、普通に釣っていての糸絡みならハリスをつかんでウキを真下に吊るし、二三回上下に振ればほとんどの場合ほどけてしまいます。要は絡みやすいですが解きやすいということです。糸の腰がないのを逆に利用してしまうってわけです。でも、それでも解けない場合もあります。そんな時は引っ張ってしまうとかっちり結ばれてしまうので、引っ張らないように、結び目の団子ができないように地味にコツコツと解くしかありませんが、そんなことはほとんどなく、逆さにして振ればほとんど解けてしまいます。もし団子が出来てしまったらそのままそうっと持ち帰り、針で結び目をつついて解くしかありません。それでも駄目だったら捨てましょう。
 次にPEラインにシモリウキを付けるのはちょっと特殊な機械が必要なのでお金がある人は購入して作ってください。作り方はhttp://www.os.rim.or.jp/~mitsuru/turitengu/tanago/simori/simori_tukurikata.htm に出てますので参考にしてください。
 最後に結びが難しい点についてですが、PEラインは滑るので結び目が解けてしまう、っていうか抜けてしまうと言われます。そう言う人に聞いてみるとナイロンラインの結び方をしている人が多いです。普通の結び方は強度が命みたいな結び方ですのですが、タナゴ釣りの場合、相手は極小なのでそれほどの強度は要りません。抜けなきゃいいのですから、下のような結びで充分です。
 まずは竿の先のリリアンに取り付ける部分になるチチワの作り方です。
最初に自分の使い勝手のいい大きさの輪に団子結びします。


画像ではがユルユル結びですが、ここは締めちゃっていいです。

次にもう一つ団子結びを作ります。この時、あまり締め過ぎないのがコツです。


そしたら輪を引っ張る(黄色矢印)と二つ目の輪は黒目印のように移動して一つ目の輪にくっつきます。


これで輪が出来ました。


結び目を拡大すると団子結びが二個連結しているのが分かると思います。


その後取り外し用の取っ手を同じようにして作ります。まずは一つ団子結び


そして二つ目の団子結び(ゆる結び)


そして大きな輪の方をオレンジ矢印の方に引っ張って二つ目の結びを黒矢印に移動させる。


このようになります。


余り糸を切って完成です。


完成

 仕掛けのもう一端はほとんどの場合自動ハリス止めを付けると思うのですが、上記のようにチチワを作ってループで接続してもいいです。僕はM.Iノットで結んでます。結び目が小さく出来て見た目に良いことと、僕の場合はほとんど中通しのオモリを付けるのでその方が好都合なのです。
 これでPEラインの欠点が克服できます。

長持ちする糸なので一旦作ってしまえばしばらく使えます。経済的でしかも仕掛け作りの回数が減るので楽が出来るのがPEラインの仕掛けです。是非皆様もお試しを!