竿

タイリクバラタナゴの専用竿っていうのはないです。タナゴ竿を流用して使います。
基本敵には何を使っても大丈夫です。

【長さ】
人や釣る場所にもよりますが、基本的に1.8mくらいまでが限界だと思います。それ以上に長いとアワセのタイムラグが大き過ぎます。ベースとなるのは1.0〜1.4mくらいだと思いますので、これから始める方はこの辺の竿からそろえるようにすれば良いと思います。

【素材】
 何でもOKです。一般的にはカーボンが良く使われますが、高価な竹(和竿)でも良いですし、そこら辺で切って来た篠竹でも大丈夫です(笑)。和竿にはとても硬い竿が見受けられますが、あれは脈釣り用のようです。つまりブランクは何でもOK。でも、塗装やグリップは拘りたいところです。タナゴ釣りは外道も含めて相当数の魚を釣ります。加えて餌にグルテンを使う人が多いと思います。つまり、竿には魚の鱗やグルテンがばっちり付着します。これが、なかなか取り辛いのです。これらが付くのは仕方がないことなので、後で簡単に綺麗にできるものが良いと思います。

【調子】
 好みでいいです。僕は極軟調の竿が好きです。僕は道糸もハリスもPEで伸びませんから竿が硬いとバラシが多くなるので尚更です。ただ、釣れて来る魚は極小ですからいくらナイロンを使ったとしてもその伸びに期待するのは少々無理があるともいます。よって、少しでもバラシを減らすために柔らかい竿を使うことをお勧めします。ここで極軟調というのはデレデレの竿というわけではありません。一本スジが通っていながらも柔らかい竿という意味です(←説明し辛いです)。ただ、厳冬期の豆バラ釣りに使う竿は少々硬めでも大丈夫だと思います。どうせ暴れないですんなり上がって来てしまうのですから。
 ちなみに僕が一番使うのがタクティクスエンジョイの『巧』(一代目です)の120と140です。この竿は使い過ぎて腰が抜けているのでより使いやすくなりました。二代目の『巧』は一代目より硬く感じたので買うのを辞めました。次に使うのが宇崎日新の『精魂 たなごころ』の4尺軟調です。この竿はとてもお気に入りでタイリクバラタナゴだけではなく、在来種狙いの時も多用します。ですからお勧めしたいのですが、この竿には大きな欠点があります。それはメーカーに修理依頼で出すと長い場合3ヶ月くらい治って来ないことです。このことは昔からそうなので、このメーカーはそういう体質なのだと思います。そしてそれを変える気はないようです。要は何ヶ月も預かられてしまえば、釣り師はもう一本買うと思っているのがミエミエです。よって、もしこの竿で釣りたいというのであれば、他の安竿でもいいですから予備竿を持っている方にお勧めで“これからタナゴ釣りを始めよう”とか“この竿でなきゃ釣りしたくない”と思っている人以外は使うべきではないでしょう。

【デザイン】
 結構大切です。僕は機能優先ですが、本来このテの釣りは“粋”を重んじる釣りです。機能優先でガツガツ釣るのではなく、情緒が感じられる釣りをするのが本来の姿です。江戸時代の大名は、金屏風を立てて人目を遮り、長いストレートヘアの美女をはべばらせ、自分のお気に入りの竿にその美女の黒髪の一本を頂き、竿先につなげてそれを釣り糸にして束の間の時を楽しんだとのこと。隣の女性の美しさに負けないだけの素晴らしい竿が必要だったのでしょう。また女性へのはったりもひつようだったでしょう。でないと・・・ねぇ。。。。。今の時代ですから、こんな事をする人はいないでしょう。こんな過去を持つこの釣りですから“見た目”は大切なのかもしれません。・・・(反省